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きょうとうきょうてん 京都右京店

ショップニュース

2021年6月30日その他・お知らせ

スタッフ荻野の釣行記~オモリグとはこんな釣りだ!~

暗闇の沖に見えるイカ釣り船の漁火は、日本海の夏の夜を感じる風物詩であります。

その暗闇の明かりの元では、釣り人達が懸命にイカ釣りをやっているんです(笑)

イカ釣と言えば近年主流になっている『イカメタル』に続き、『オモリグ』というのを最近よく聞くと思います。

イカ釣りは知ってるけど、『オモリグ』って何?という、そんな皆さんに、オモリグがどんな釣りなのか簡単にご紹介いたします。

オモリグの利点:

潮が速い海域で釣る時

2枚潮や3枚潮など複雑な海流対策

潮が緩くても船を係留し相対的に潮が速くなる時

明るい時間帯に底付近の暗い場所を狙う時

浅い棚の明暗の境をキャスティングで狙う時

波が高い時

重いイカメタルの手持ちが少ない時

などなど、オモリグの利点はまだまだ数えるとキリが無いのですが、単純にイカメタルよりも優れているという訳ではなく、時と場合によってはオモリグが活躍する場面があります。

小浜新港の雲丸さん

今回はオモリグの実釣のため、小浜新港の遊漁船『雲丸』さんに、釣具メーカー『カンジインターナショナル』さん『クレイジーオーシャン』さん『バレーヒル』さんのご協力と、上州屋スタッフが乗り込んでテストしてきました。

潮が速い場所で有効なオモリグは、黒潮から分かれた対馬海流の影響や、複雑な海流を起こす事が多く、シロイカ釣りが盛んな鳥取県の因幡沖や、丹後半島以西の丹後・但馬沖など、主に鳥取県から京都府までの山陰沖で発展してきました。

船にもよりますが若狭・越前沖では、オバマリグが生まれただけありイカメタルのバーチカルフィッシングが主流で、パラシュートアンカーで船を潮の流れと同じ様に流すことで、仕掛が横に流れないよう安定させ、軽いイカメタルでも楽に釣る事ができます。

ちょうど京都府を境に、西はオモリグ、東はオバマリグといった様に分かれるので、京都や近畿から日本海へ釣行する場合は、釣りに行く場所や、船をアンカーで固定するかパラシュートで流すかなど事前にしっかり調べておく必要があります。

潮が緩い海域であっても、乗合船で電動リールや80号のオモリを使っている人が一緒だったり釣り方が混在して、船をアンカーで固定すると、相対的に船に対して潮が速くなってしまうのでオモリグが必要になってきます。

もちろん、イカメタルタックルとオモリグタックルの両方持って行けば、どのような状況でもカバーできるのでそれが一番いいですね。

船長やメーカーさんから状況や道具の説明を聞いている様子

今回の若狭・越前沖では前日までもイカメタルでの釣りが有効で、わざわざオモリグにしなくてもいい状況だったとの事で、当日(令和3年6月22日)も同様の状況。

しかしここは、あえてイカメタルを封印しオモリグ縛りで、オモリグの利点やオモリグタックルのテストをするため、雲船長やご協力いただいたメーカー各社さんから、当日の状況や道具の説明と、テスト品をお借りして釣り開始!

クレイジオーシャンさんよりオモリグリーダーをいただきました♪

カンジさんよりロッドを借りてオモリグに挑戦!

夕方でまだ太陽も出ている時は、イカは自分が敵に襲われないように、深く暗い底付近にベッタリ張り付いているたり、また底付近では大型のイカが釣れる事が多くので、重たいオモリで素早く底まで落とす事ができるオモリグが有効です。

となりの釣り座におられたカンジの小濱さんより、当店でもやっと入荷したオモリグ専用ロッドをお借りして、さらにクレイジーオーシャンさんから提供していただいたオモリグリーダーに、自前で用意したオモリ20号と2.5号のエギをセット。

オモリはルミカの光略カスタムシンカースピードのブラックにラトルを装着。

日没前はケイムラエギ、日没後に夜光エギに切り替えます。

オモリが目立ちすぎて、サバなどに突かれないように、オモリが暗くエギが光るようにして中距離のイカの視線をエギに集中させ、ラトルで濁りや光の屈折を越えて遠距離のイカをおびき寄せる作戦に。

ま、そんな難しい事考えたところで、イカに通用するかどうかはわかりませんが(笑)

そうやって、正解パターンを探しながら釣りをすると、ピタッと作戦がはまった時にグンと釣れる数が伸びる事があります。

黒オモリにラトルを装着する作戦で

しかし、日没後に集魚灯が点灯してイカが浮いてくるまでの時間はなかなか渋く、船中でもポツリポツリとスルメやケンサキが混じって釣れる程度で、本格的に釣れだしたのは21時を過ぎたあたりから。

船中が急に賑やかになり、イカが釣れはじめたが、釣れているタナはなんと水深は5m!

潮も緩く、浅いタナまでイカが沸いている状況では完全にイカメタルが有利な状況・・・

ここはイカメタルの誘惑にぐっと堪えて、オモリグの利点であるキャスティングオモリグに切り替えます。

イカ釣りの基本とも言うべき、明暗の中でのイカの習性を利用し、オモリグで大型のイカを狙って釣る事ができます。

光に寄って来たプランクトン、それを食べる小魚、さらに小魚を食べるイカという様に、船の光に集まった生物が弱肉強食の食物連鎖を繰り広げているのですが、イカは暗闇で自分の身を隠しながら、油断した小魚を狙っているため、明暗の境にキャストして大型のイカを狙って釣る事ができます。

底付近にいる大型を狙う事もできるのですが、光に集まってきたイカのタナが浅くなってくると数釣りモードに入り、自分勝手に深いタナまで仕掛を落とすと、イカのタナがボケて全体の釣果が落ちる事があり、それを乗合船でやる事は周り釣り客のひんしゅくを買ってしまうおそれがあります。

オモリグのスピニングタックルで浅いタナの明暗の境までキャスト、その後テンションフォールでエギを沈めていると、光の中にエギが入った瞬間、暗闇から釣れているアベレージサイズよりも明らかに大きなイカが追いかけてくる・・・よし!狙い通り。

しかし潮が緩い中でオモリグのオモリが重く、普段エギングに慣れている私は中々イカを抱かせられず、オモリを6号にスローシンキングエギ2.5号のライトオモリグ?にして、ようやく2連発!!

俺の時代が来た・・・と思ったらそのまま続かず終了。

私にもようやくケンサキイカがヒット!

カンジの小濱さん,雲船長とその後ろにバレーヒル大西さん

終わってみれば、私が釣っていた左舷側の釣果はケンサキが2~4杯程度で、カンジの小濱さん、私のティップランエギングの師匠バレーヒル大西さんも左舷で激渋の中オモリグ縛りで大健闘。

反対側の右舷側はみんなあっさりと10杯前後釣れていました。

どうやら船の下に暗闇に潜り込んだオモリグにイカが乗ってくるパターンにはまっていた様です。

関店スタッフ三浦:後ろの右舷では別世界の釣れ釣れモードだったらしい・・・

私が借り損ねたバレーヒルおもりんをちゃっかり借りて釣っていたミウゾー先輩

栗東店スタッフ小中:ん!スッテにスルメイカ??

実釣テストは終わり、その他のオモリグの利点について解説します。

オモリグではエギが使えるのも魅力で、ケンサキ用とアオリイカ用を含めれば、いろんな光り方やギミックが搭載されたエギが豊富にあります

速い潮の流れの中では、エギが潮を受けて水平姿勢が安定しやすいため、オモリグにはエギというのが定説になっています。

イカメタルでオモリの重さを変更すると、ライナップが少なくなり急激に戦力が低下するといった事がありますが、オモリを何号に変更しても使うエギは同じなので、選択肢の幅は変わりません。

また、オモリの号数毎にカラーなどを揃えなくて済むので、道具箱が重くなりすぎない事もオモリグの利点です。

15号前後はイカメタル、25号前後はオモリグといった様に分ければ、イカメタルの号数を絞って種類を多く揃える事ができます。

イカメタルタックルは基本ベイトタックルを使用する事が多いですが、PE0.6号などの細いラインは、スプールの隙間にPEが噛んでしまいリールが使用不可能になる事もあります。

そんな時、スピニングのオモリグタックルがあれば、ライントラブルでリールが使えなくなる事はまずありません。

ベイトタックルでもスピニングタックルでも、イカメタルとオモリグは両方できるので、2タックル用意する場合は、ベイトとスピニングを用意すると釣りの幅がグンと広がります。

エギは光の強さ、音、沈降速度を使い分けてみました。

最後に私がこの日使ったエギを画像左上から順番に紹介。

セフアクリンチフラッシュブースト:

最大の武器はロングステイでもピタッとエギを止めていてもキラキラ動くフラッシュブースト。なかなか売ってないので、売ってたら躊躇せず買ってください。上州屋アプリをダウンロードし入荷情報を入手しよう。

エギ王Q赤テープ:

赤テープは月夜のイカ釣りのど定番で、ベテランイカ釣り師が夜釣りの時に必ず持って行くやつ。

可視光線は電磁波の一種で、可視光線の中でも赤は低い周波数の領域になります。

エギ王シリーズのウォームジャケットから発する赤外線はさら可視光線よりさらに低い周波数の電磁波となります。

 エギ王Kスケスケキャンディ:

ケイムラは水中を透過する性質をもつ紫外線を、青い可視光線に変換する事ができます。

目の縁は490グローで、490ナノメートルの周波数の可視光線を放ちます。

可視光線が届かない深い水深でも紫外線は届くので、その紫外線を青い可視光に変換する事ができるケイムラは水深の深い場所で絶大な威力を発揮します。

490ナノメートルの周波数は、緑から青にかけての領域の可視光線で、色弱なイカが認識できる色の領域とされており、白黒の世界にポツンと色が見えるといった感じでしょうか・・・ブルー夜光と言われる光もこの周波数に近い領域になります。

エメラルダスラトルタイプSフレアスカイ:

暗闇でアジの姿がハッキリ浮かび上がるグロー。

エメラルダスラトルタイプSハッスルナイト:

言わずと知れたアオリイカで絶大な人気を誇るエギ。

ケンサキでも高い実績があり、今回私のヒットエギ。

エメラルダスラトルタイプSナスビグロー:

黒マジック塗りつぶしチューン。

 

周波数低い>高い順

黒>赤外線>可視光赤>船の光(可視光黄)>490グロー(可視光緑青)>ケイムラ発光の可視光青>紫外線>X線

光の強さでエギを選んでみる事もおすすめです。

以上、イカ釣り担当 荻野

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