2019年1月15日アウトドア
炎の前でのすごしかた
SomAbito
KUKSA DIY KIT
北欧の木製カップ『ククサ』を自分で削る半完成キット。
ククサとは北欧ラップランドの先住民族サーメ人から伝わる木製のカップのこと。サーメ人はトナカイの群れを追う遊牧民族で、遊牧には近年頻繁に見かけるようになって来たティピ型テントの原型のようなテントを使用していました。
ククサはサーメ人の言葉で「飲物の源」や「器」というような意味だということです。
ていねいに手作りされたククサは、結婚のお祝いや子どもの誕生にプレゼントされることも多く、特にクリスマスプレゼントには人気だそうです。
多くは白樺の瘤材やヴィサコイブ、英名カーリーバーチ(木目の濃淡がはっきりとした白樺の変種で幹がボール状に膨れ上がった部分)を使用して作られていましたが、本物は希少な材のためかなり高額で取引されているとのことです。
白樺の木質は本来柔らかく削りやすいものですが、瘤材などはかなり硬く綺麗に削るのに苦労します。
このキットは日本製で日本の木、京都府福知山市のヒノキ材が使用されています。
ヒノキは木目がそろっているため、初めてのかたにも削りやすい材です。
半完成品で外側は大まかな形にカットされており、カップ部分の内側は綺麗に仕上げて防水処理がされています。カップの外観やハンドル部分の造形を小さめのナイフなどで削りだして好みの形にした後、サンドペーパーで滑らかな表面に仕上げます。
キットは中級編と上級編を用意しました。
中級編はハンドルも含めほぼカップの形になっており、細部を好みに合わせて削っていきます。
上級編はより荒削りになっており、ハンドル部のデザインも自由度が高くなっています。
どちらを選んでも自分のイメージをしっかり描いて、ほんの少しずつていねいに削っていくのが成功のコツです。
キャンプの夜は焚火の前で、薪ストーブの前で、遊牧の生活に思いをはせながら黙々と木を削るのも一興です。